モモヤマ-FR@西アフリカ

アフリカとフランス語、チーズを愛するヒト

義理の姉とのお別れとチュニジア年の始まり

今年の冬にチュニジア人の義理の姉が亡くなったとき、私はそれを他の姉のFacebookの記事で知ったのですが、そのくらい、義理の家族とはコンタクトを取っていませんでした。特に亡くなった姉は、私が離婚する時に大喧嘩して別れたので、後味の悪い印象だけが残り、後に彼女がFacebookの友達リクエストを送ってくれた時も、無視してしまいました。

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彼女の(私にとっては)突然の死は、最初は何も感じなかったのに、時間が経つにつれてじわじわと、一緒にパリを観光したこととか、ドライブしたこととか、いろんな思い出がどんどん押し寄せて、大泣きしながらチュニジアに電話をかけました。

電話に出た義理の母にお悔みを伝えて、詳しい状況を聞けば、ここ2年間はパリの病院で闘病していたとのこと。末期のがんで、死期が近いことが分かったので、子供たちはパリに行ってお別れを済ませたことを教えてくれました。私への友達リクエストも、病床から送ってくれたものに違いなく、そのときに受け入れていれば、ずっと前に彼女の病状が分かっていたかもしれません。

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彼女と友達になるチャンスはもうないけれど、彼女のおかげで義理の母と数年ぶりに話し、「あなたがパリに来るときはある?私もチュニジアから行くから会いましょう」と言ってもらえたり、他の義理の姉たちから「あんた元気なの?パリではうちに泊まりなさいね!」とメッセージが飛んできたりと、家族との縁が突然動き出し、彼女が贈り物をくれたような気持ちになりました。

不思議なことに、その直後に、かつての上司が、共通のチュニジア人の知り合いが東京にいることを教えてくれて、一緒に食事をすることになったり、チュニジア料理のレシピを探すことになったり、チュニジア生活についてお話しする機会をいただいたりと、今年は不思議なほど「チュニジア年」になってきたのです(このブログもそうです)。

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結婚生活はさんざんな終わり方をしたけれど、「ある人たちと家族になれる」というのは、幸せなことだと思います。私と元夫は、お互いが外国人であることを分かって結婚したけれど、義理の家族は、半ば無理やり「外国人が家族になった」状態を受け入れてくれました。「日本人が自分の家族になるなんて嫌」と拒否することだってできたのに、「毛色の違う子供が一人増えたわ~」と受け入れてくれた義理の母や家族は、なんだかんだと世話を焼いてくれました。

私の離婚で始まったチュニジアへの怒りと憎しみの時期は、長い時間の後、潮が引くように終わりました。終わるきっかけをくれたのは、義理の姉と、家族からの変わらない愛情と、温かい思い出でした。義理の家族やチュニジアとの縁が、再びつながったことを、今は嬉しく思っています。

 

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